一人暮らしの費用を事前チェック!新生活の準備をはじめよう
大学生活や新社会人の始まりを機に一人暮らしを始める人も多いですよね。「生活に干渉されなくてすむ」「気兼ねなく他人を家に呼べる」実家暮らしにはないたくさんのメリットがある”一人暮らし”。
ただ、楽しい半面、お金がかかりますし、何を揃えたら良いのか考えるのも大変ですよね。そこで今回は、一人暮らしを始めるために必要な費用と、毎月必要になる生活費の二つを中心に一人暮らしの費用について解説します。
目次
新生活スタート!一人暮らしを始める前に知っておきたいこと
新生活を始めるときは、期待も不安もあると思います。一人暮らしのメリットとデメリットが以下の通り。実家暮らしと比べると今まで両親がやっていたことを全て自分でやらなくてはいけなくなるので、自由ですが大変なことも増えます。
一人暮らしのメリット
一人暮らしのデメリット
これらの特徴を踏まえても、やはり親元を離れて一人暮らしするというのは生活能力や人付き合いの能力も磨かれるので、いずれ結婚を考えるなら必要なこととも言えるかもしれません。それでは、一人暮らしを始めるためにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか?
一人暮らしを始めるまでの費用はどれくらい?
実家暮らしから一人暮らしを始めるには、まず「部屋を借りる費用」は必須で、その後引越し業者を利用する場合は「引越し費用」、新しく家財を揃える場合は「家具・家電の費用」が必要になります。それぞれ順番に見ていきましょう。
部屋を借りる
一人暮らしで新しく物件に入居する場合は、家賃の6~7ヶ月分の費用が必要になると考えましょう。
例えば月5万円の物件なら30万程度、月8万円の物件なら50万円程度になります。かなり高いですが、値切り交渉も可能なので戦略的に準備してのぞむようにしましょう。
引越し費用
引越し費用の計算は寿司などのように、時価の考え方に似ています。移動距離や荷物量で変動しますが、これらの条件が同じでも繁忙期と閑散期では値段が全く異なります。
繁忙期の遠距離で最大15万程度かかりますが、その他であれば3万~10万円で済ませることができます。
またレンタカーを利用したり、知人に手伝ってもらうことで大幅に削減したり0にしたりすることも可能です。
家具・家電
家電
・冷蔵庫
・電子レンジ
・炊飯器
・洗濯機
・掃除機
・テレビ
・湯沸かしポット
家具
・ベッド、布団(冬は羽毛布団)
・テーブル(勉強机)
・椅子
・カーテン
・照明
新しく一人暮らしを初めて、全て新品で揃えると20万円、ディスカウントショップなど中古で揃えると10万円弱で揃えることができます。もちろん既に持ち合わせのものを使用する場合はその分安くなります。また、荷物が増えてしまうと引越し料金が増えてしまうので現地で購入することで削減することができます。
上記3項目と異なり、金額は少ないですが生活に必要なものとして以下が上げられます。これらは、引っ越した後に現地で少しずつ買い足すこともできます。
生活用品
キッチン用品
・包丁
・まな板
・フライパン
・鍋、やかん
・お箸、スプーン、フォーク
・お皿、お茶碗
・コップ
・サランラップ、アルミホイル、キッチンタオル
・洗剤、スポンジ、たわし
お風呂・洗濯用品
・バス用品(シャンプー、リンスなど)
・足ふきマット
・歯ブラシ、歯磨き粉
・カゴ(洗濯物やタオル、着替えを入れるもの)
・ハンドタオル、バスタオル、雑巾(多め)
・ハンガー、洗濯バサミ
その他生活用品
・トイレ用品(トイレットペーパー、ブラシ等)
・ごみ箱
・時計(目覚まし時計)
・ティッシュ
・傘
生活用品は品数が多いので現地で購入することが多いですが、2万円程で済ませることができます。
一人暮らしを始める費用は40万円ほどは用意しておいたほうが良いかもしれません。全てゼロから始めるなら、場合によっては初期費用だけで60万~70万の費用がかかることもあります。もちろん工夫次第で大幅に削減することも可能です。
これらの段階をクリアすれば、一人暮らしをスタートできます。
一人暮らし開始!毎月の生活費はどれくらい?
一人暮らしを始めることができたら、後は毎月の生活費を支払えば一人暮らしを継続していくことができます。
生活費は大学生と社会人では生活費のかかり方が全く異なるので、それぞれのケースで分けてみていきましょう。
大学生の場合
まずは、第52回学生生活実態調査の概要報告(http://www.univcoop.or.jp/press/life/report.html)などを参考に大学生の一人暮らしの生活費をシミュレーションしてみました。
食費 24,770円
一日に1,000円も使っていない学生が多いということが分かります。一日の食費としては少ない気がしますが、多くの学生が自炊をして節約をしている背景をうかがい知れます。
住居費 51,990円
あくまで、平均です。23区内外での毎月の家賃の差は9,000円以上にもなるので、居住地域によってかなり変動します。ただし8割の学生が4万~6万円代に収まるので相場はこのあたりでしょう。
水道光熱費 9,900円
エアコンや加湿器などをフル稼働にしている人は、高くなります。食費を節約しようとして自炊する人は、食費だけではなく調理時の水道代や電気代、ガス代がかかっていることも忘れないようにしましょう。室温の調節が必要な夏と冬は高くなる傾向があります。
交通費 3,280円
およそ7割弱の学生が20分以内の通勤になりますので、定期代はそこまでかからないようです。もちろん大学の近くに一人暮らしを始めれば自転車や徒歩での通学も可能になります。
教養娯楽費 8,800円
雑誌や書籍を購入したり、インターネットで情報収集したりするために定期的にお金がかかります。授業の課題でレポートをするのにパソコンを使ったりする機会も多いので削ることは難しいかもしれません。
勉学費 1,360円
大学生特有の項目です。新学期など教科書を購入するタイミングではまとまった金額が必要になります。
日常費 5,810円
日用品の購入などに費用が発生します。
貯金・繰り越し 13,270円
合計金額 132,700円
上記以外の細かな項目も含めた全体の合計です。
大学生の一人暮らしは毎月13万円程の生活費が必要になることがわかります。仕送りの平均額は月7万円程度なので、奨学金やアルバイトで残りの金額を賄うことになります。
<特別費>
また、勉強やお楽しみのイベントが溢れている大学生は、人によって特別費がかかる場合があります。
合宿代 46,700円
国内旅行 58,600円
海外旅行 137,500円
帰省代 27,000円
留学 325,900円
運転免許 254,100円
各種スクール 155,800円
就活 57,300円
特別費を考慮すると、大学生はシーズンによってかなりの費用が発生することが予測されます。
社会人の場合
これに対して、社会人は平常時でもお金がかかります。総務省の「平成26年全国消費実態調査 男女,住居の所有関係別1世帯当たり1か月間の収入と支出 単身世帯」(http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001062405&cycode=0)を元に社会人の一人暮らしの生活費をシミュレーションしてみました。
食費 39,300円
昼食など外食の機会が増えるので大学生に比べて高めになっています。毎日外食をするよりも月20日以下で自炊する人の方が食費が低いというデータもあるので、工夫のしがいがあるポイントとも言えるかもしれません。
住居費 50,900円
一人暮らしの住居費は学生とあまり変わりません。社会人の場合もそうですが住居費は毎月変わらない出費になるので、年月が経つにつれて、高い物件と安い物件の家賃の差は開いていくので、入居時にしっかりとシミュレーションしましょう。
水道光熱費 5,100円
自炊をしたり、自宅にいる機会が減る分、学生よりも光熱費が安くなる傾向にあります。
水道光熱費は人によって個人差がある項目です。仕事でパソコンを使用していなければ4,000円以内に収めることもできます。
洋服代 7,300円
社会人の洋服代は女性の方が高いです。最も多いのは5,000円~10,000円の人ですが、2万円以上使う人も中にはいます。月3,000円以下で抑えている人はユニクロや古着を利用しているようです。
交通費 5,300円
会社から離れた場所に住むことも多くなり、交通費は高めになります。ただし、会社から支給される場合がほとんどなので、給料と一緒に返還されます。
自動車関係費 9,000円
車を所有する人も増えるので維持費がかかるようになります。自動車税、車検、万が一のために加入する自動車保険であったり、走行距離に応じてガソリン代がかかったりします。個人差が大きくなる項目でもあります。
通信費 7,100円
20代よりも30代の方が高く、30代の通信費は平均でも月1万円を越えます。スマホの利用料金がかなり痛手になるようです。意外にも20代の女性は通信費が低い傾向にあります。
教養娯楽費 21,100円
学生の時より自由になるお金が増えているため、娯楽や教養にお金を使う人が増えています。この項目もあくまで平均値なので、内容も金額も個人差が現れる項目です。
交際費 15,700円
社会人は会社や取引先との付き合いも多くなるので、交際費がかかるようになります。後輩におごったり、異性関係にお金を使う人も増えます。
合計金額 170,000円
上記以外の細かな項目も含めた全体の合計です。
収入が多く、行動範囲の広い社会人は大学生よりも毎月4万円ほども生活費が高めです。もちろん人によって変動します。
事前に知っておきたい削減ポイント
家に毎月お金を入れていたとしても、実家暮らしに比べて一人暮らしには、毎月10万円以上の費用が必要になっていることがわかります。ですから、削減できるところは、余分なお金を払わないようにあらかじめ削減しておきましょう。
初期費用
家の賃貸や引越しなどは交渉次第でかなり削減することができます。足元を見られないようにできるだけ時間を取って、交渉しましょう。
敷金礼金を安くする
入居時に必要な敷金・礼金は値切れる場合があります。敷金は原状回復費用なので、最高で0にすることが可能な場合があります。敷金を値切った場合、退去時に払わなければ行けない場合があります。
礼金は直接オーナーに渡すものなので、値切ることは難しいですが、オーナーが入居者を求めているような人気がない物件では値切れる場合もあります。
仲介手数料を削減
実は、仲介手数料は不動産屋が決める任意の金額なので値切ることが可能です。もちろん仲介手数料が不動産屋の儲けになるので、大きく削減させてくれませんが「他社では仲介手数料半額だった」「この物件他社でも紹介してた」など営業担当と駆け引きをしてみてください。上手く行けば安くしてくれます。
生活費
毎月の生活費を抑えることで年間の貯蓄額に大きな差が生まれます。各項目ごとに戦略を立てて家計をデトックスできるようにしてください。
インターネット料金の考え方
インターネットやスマホを使用するために必要になる通信費は月額1万円を超えることもあるので、削減すべきポイントです。スマホのテザリング機能やポケットWi-Fiを使えば、通信を分け合える事実を覚えておきましょう。
これらを利用することでスマホのプランのグレードを下げたり、インターネット回線をひかなくて済むように工夫することができます。
交際費を見直す
交際費も人によっては大きくかさんでしまう項目です。人によっては月に数万円の出費になってしまうので、人付き合いにお金を使わない人と比べると大きな出費になってしまいます。
対策としては、月の遊ぶ回数を制限したり、お金の掛からない遊びをするなどしてハメを外しすぎないようにすることが大切です。
一人暮らしの費用を賄うためには?
一人暮らしは生活費だけをとっても高いと感じる人もいることでしょう。そうした人はなんとかしてお金を工面しなくてはいけません。その方法を大学生と社会人それぞれまとめました。
大学生
高時給のアルバイトを探す
部活やサークルで時間がない大学生は、高時給アルバイトに取り組むことで効率よく生活費を稼ぐことができます。
例えば、家庭教師や試験監督、塾講師は大学生に人気のアルバイトです。その他にも引越しやイベントスタッフなど日雇いも大きく稼ぐことができるので、まとまった時間がある人はチャレンジしてみましょう。
奨学金制度を有効活用する
学校によっては奨学金全額免除になったりする場合、返済期限が緩和されたりする場合があります。条件は様々ですが成績が審査対象になったりする場合が多いです。
社会人
食費を2万円以内に収めよう
生活費のうち”食費”は最も人によって差が出る項目です。外食や買い弁が多く一日2,000円ほど使ってしまうと月の食費は6万円になります。これに対して、一日の食費を600円以内に抑えることができれば月の食費はおよそ2万円で済ませることができます。月々4万円もの差が生まれてしまうことが分かりますよね。
食費を抑えるのは大変ですが、慣れてしまえば大丈夫です。まずは月2万円を目指して食費の削減に取り組みましょう。
自炊は本当に節約になる?
食費の節約を考えると、必ずと言っていいほど自炊を考える人がいると思います。しかし、自炊は必ずしも節約に繋がるとは限りません。
野菜や肉は意外と高く、消費期限があるので買うものを選ばないと結果的に外食より高くついたり、使わなかった食材を無駄にしてしまったりします。つまり自炊が節約になるかは、食材選びしだいです。一人暮らしが初めての人は勉強が必要です。
こちらの記事も参考にしてみてください。
まとめ
いかがでしたか?今回は一人暮らしを始める大学生、社会人を対象に一人暮らしに必要な費用を紹介しました。初期費用や生活費は工夫次第でかなり安くすることができます。この記事で紹介した情報を参考にして快適で楽しい一人暮らしを始めてください。
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