リスティング広告とは-仕組みやメリット、費用など基礎知識をご紹介
WEBサイトで自分たちの商品やサービスを売るのは、けっこう大変なことです。この記事をお読みいただいているみなさんも、日々SEO対策に励んでいることでしょう。
そんなみなさんに今回オススメしたいのが「リスティング広告」という手法。リスティング広告という言葉自体初めてでも、この広告はだれでも見たことがあるはず。
それだけ今では、WEB検索すれば必ず目にする広告手法になっています。
この記事では、リスティング広告とはどんなものか?どんなメリットがあるか?など、リスティング広告初心者でもその仕組みを分かりやすく解説いたします。
目次
リスティング広告とは
リスティング広告とは、顧客が検索エンジン(Yahoo!JAPAN やGoogleなど)で、キーワード検索したときに、そのキーワードと関連して表示される広告のことです。このため別名、検索連動型広告とも呼ばれます。
リスティング広告の最大のメリット
リスティング広告にはいくつもメリットがありますが、その中で最大の強みは何でしょう?ひとことで言うと「露出度の高さ」です。
リスティング広告は、常に検索結果ページの上部に表示され、顧客の一番目につく位置に、自分たちの広告が掲載されます。
◆どうして上部に表示されるの?◆
なぜリスティング広告は、上部の優遇された位置に表示されるのでしょうか?答えは、媒体(Yahoo!JAPAN やGoogleなど)に広告掲載料金を払っているから。
検索結果ページは大きく分けて2つ。リスティング広告枠と、無料の自然検索枠(SEO)があります。
このリスティング広告枠は、常に自然検索枠の上部に表示されるしくみ。「えっ そうなの?」と疑問に思った方は、試しに「英会話 東京」などで検索してみてください。必ず広告枠がSEO上位の上に表示されているでしょう。
リスティング広告料システムについて
ワンクリックの広告料は、広告主が自由に設定できます(最低1円から)これを、入札と呼びます。当然人気の高いキーワードは、同業者の広告主と競合することは避けられません。
実は、リスティング広告にも表示順位というものがあります。
「入札価格」×「クリック率などの広告品質」が高い方が上位表示になります。
つまり、広告品質が他の広告主と同程度であれば、入札価格を他より高く設定することが必要になります。
具体的なワンクリックの算定方法は?
例えば、小売り単価10,000円の商品で、月の売上5,000,000円稼ぎたいと計画したとしましょう。
そうすると、コンバージョン数は500人になります。広告料金は売上の10%くらいが適切なので、500,000円になります。
次にコンバージョン率を見て下さい。今回は1%と仮定します。そうすると、一か月50,000クリックが必要になります。これで1クリックの金額が算定できます。
500,000円÷50,000クリック=1クリック10円になります。
算定方法については、他にも複数ありますから、自分たちの予算に合った方法でやってみましょう。
リスティング広告の5つのメリット
まだまだ他にもあるリスティング広告、5つのメリットをみていきます。
1.すぐに広告が掲載できる
リスティング広告の手続きにはどれくらいかかるでしょうか?なんとたった1営業日で掲載可能です(Googleの場合) その手順はとても簡単、このような流れになっています。
・アカウント作成→審査→アカウント作成完了→広告掲載完了
ですから、「今すぐ商品を売りたい!紹介したい!」という方は、多くの顧客にアピール可能なリスティング広告がオススメ。
一方SEO手法は、検索上位にくるまで膨大な時間がかかることがほとんどです。
2.低コストで始められる
「有料広告だから料金が心配」と思われるかもしれません。でも、リスティング広告の掲載料は意外とリーズナブル。
広告掲載には最低いくらかかるでしょうか?答えはなんと0円。「ホントなの?」と思いますか?
実は、リスティング広告は、PPC広告(Pay Per Click)の一種で、クリック数に応じて課金される広告システム。つまり、顧客がこの広告をクリックして初めて料金が発生します。
逆を言うなら、もし万が一、だれも広告を無視してクリックしなければ、料金は一切かかりません(広告費用についてはこのあともう少し詳しく説明します。)
3.効果測定が可能
リスティング広告は、現在その広告がどんな効果を上げているのか効果測定が可能です。
広告主は、自分のアカウント管理画面で、広告の表示回数、クリック回数、コンバージョン回数などがチェックできます。
これによって、どれくらいの人が自分の広告を見て、クリックして、商品を購入してくれたか(コンバージョン)分析することができるのです。
1つの例として「表示数は多いのに、クリック数が極端に少ない」と管理画面で分かった場合、どう判断できるでしょうか?もしかしたら、狙っているターゲット層から外れた検索対象に、広告を掲載している可能性が考えられます。
その場合、広告に紐づく検索キーワードの設定を変更して、ターゲットがよく閲覧する対象に広告を掲載させることで、クリック数が上げられるでしょう。
4.サイトを絞り広告が表示できる
リスティング広告では、ターゲティング設定という便利な機能がついています。ターゲティング設定にはたくさんの属性が。
・地域
・デバイス
・年齢
・性別
など、ほかにも広告を掲載するサイトを絞り込むことができます。
例えば、顧客を「大阪」にあるお店やサービスの所在地に誘導したいと考えているとしましょう。
地域のターゲティング設定を大阪にすると、大阪から検索している顧客しかその広告は表示されません。なぜ、わざわざサイトを絞り込む必要があるのでしょう?
関係のない地域のクリック数を制限することで、投資収益率を高めるのに役立ちます。
5.好きなタイミングで配信・停止ができる
「広告をスポット配信したい!」こんな要望にもリスティング広告は対応可能です。
広告主が1日単位で配信したり、停止するのも自由。もし、リスティング広告をしても満足のいく結果が得られなければ、すぐに配信を中止することもできるのです。
リスティング広告のデメリット
リスティング広告にはいくつもメリットがあることをご紹介しました。しかし一方で、デメリットがあることもお伝えなければなりません。
きめ細かい効果測定が必要
「最初に広告料金など決めてしまえば、あとは放ったらかしでもいいじゃん。。」という訳にはいきません。
リスティング広告は、入札制で他広告主とたびたび競合します。つまり、いままで1クリック10円だったキーワードが、あるテレビ番組がきっかけで、1クリックの単価が10倍に上昇することもあり得ます。
このような場合、きちんと効果測定をおこない、適正な入札金額を設定しておかないと、他広告主に負けて、自分の広告が下位になってしまうことがあり得ます。
有料だからと、あぐらをかかず、日々「入札価格など」見直しをする手間が発生するのです。
広告主のスキルによって売上に差が出る
リスティング広告で検索結果ページの目立つ位置に表示されるからといって、必ずしも売上がよくなることは期待できません。
なぜなら、自分の広告が、狙っているターゲットの興味を引かない検索ページに掲載されていることもあるからです。
このように、狙ったターゲットに確実に広告が掲載しているかは、適切なキーワード選びなどの見極めが大切。
また、クリック数は多くてもコンバージョン数の極端に少ない場合もあります。一つの原因として考えられるのは、広告の作りやライティングの質などが挙げられます。
より質の高い広告を作るには、高いスキルが求められることでしょう。
リスティング広告でなかなか成果を出せないと悩んでいる人は、別の方法も試してみませんか?
リスティング広告の媒体について
広告が掲載できる媒体はいくつかありますが、「Yahoo!プロモーション広告」「GoogleAdWords」が2大媒体となっています。リスティング初心者の方は、まずこれらどちらかを選ぶことをオススメします。
では、媒体のいくつかをみてみましょう。
Yahoo!プロモーション広告
Yahoo!JAPANは、国内最大のページビューサイトであり、1か月あたり約680億回も閲覧されています。
(2015年第2四半期 決算説明より四半期期中平均 Yahoo!JAPANより)
広告の掲載サイトは、Yahoo!JAPAN、LiveSearch、日経ネット、エキサイトなど。
(詳しくは、https://promotionalads.yahoo.co.jp/ をご覧ください。)
Google AdWords
Googleの検索エンジンは世界第一位のシェアを誇り、日本ではYahoo!JAPANに次いで2位。
広告を始めるときにも、専任のサポートチームがアカウント設定などを無料でおこなってくれます。広告の掲載サイトは、Google、Goo、BIGLOBE、ライブドアなど。
(詳しくは、https://adwords.google.com/intl/ja_jp/home/#?modal_active=none をご覧ください。)
REMORA Listing
レモーラリスティングは、国内第三位の広告配信シェアを誇ります。
8割の広告主が、他社リスティングと広告を併用活用。特徴は、他社のリスティングと併用することで、検索結果ページに自分の広告が同時に2つ掲載され、独占できます。
コストも、クリックされた広告のみしかかかりません。
(詳しくは、http://www.xlisting.co.jp/Service/Remora/index.html をご覧ください。)
D2C Listing Ads
NTTドコモのポータルサイト「dメニュー」「iMenu」などを中心に広告が配信できます。
NTTドコモのspモードの契約数は2016年9月時点で、約3,381万人もいます。スマホやタブレットで検索する人が増えている中で、この媒体は見逃せません。
媒体に広告を掲載したら、さっそく運用開始です。特にリスティング広告初心者の方は、運用のためにどんな点に気を付けたらよいでしょうか?
STEP1.管理画面はとにかく毎日確認
初めのうちは、管理画面を見ても何がなんだか分からないことでしょう。それでもかまいません。
とにかく毎日チェックすることが重要です。そのうち数字の意味が理解できるようになるからです。
STEP2.品質インデックスに注目
広告掲載の順位は、広告の品質と関係することは既に触れました。例えば、Yahoo!プロモーション広告の場合、品質の評価は「品質インデックス」を見れば分かります。
この品質インデックスは、キーワード・広告・検索クエリーから算定され、10段階で評価。常に評価を落とさないよう、広告の品質を日々高めていきましょう。
STEP3.改善に欠かせない3つの数字は絶対押さえる
リスティング広告は、広告の検証や改善をおこなわないと、あっという間にパフォーマンスが下がります。
検証や改善に欠かせない3つの数字とは「インプレッション数」「クリック率」「コンバージョン率」です。この数字だけは最低限初めから押さえて下さい。
・インプレッション数・・・検索結果ページに表示された回数。
・クリック率・・・インプレッション数に対し、何%の確率でクリックされたかを表す。
・コンバージョン率・・・クリックした中で、何%が購入・成約したかを表す。
STEP4.コンバージョンを計測しながらコスト見直す
やがてコンバージョンの意味が理解できるようになってきます。すると、同じ商品を複数の検索キーワードで出稿している場合、どのキーワードでコンバージョン率が高く、逆に低いかが分かります。
そんなときは、効果の高いキーワードにコストをかけ、悪いキーワードはコストを抑える設定にしましょう。
STEP5.広告文を少し改善してコンバージョン率UP
もし、コンバージョン率が上がらないなら、広告文を少し改善するだけで、グッとその確率がUPすることがあります。
その方法とは、今ある広告文にあるキーワードを加えるというもの。
・「購入」や「会員登録」などのキーワードを加えてみる。
・価格を入れてみる。例えば「今なら2,000円ちょうど!」など。
・キャンペーンなどお得情報を入れる。例えば「今日だけのお得なキャンペーン実施中」など。
上記にように、広告文をより具体的に表示することで、コンバージョン率が上がります。ぜひ、試してみてください。
また、リスティング広告は、Webマーケティングの基礎知識を理解した上で運用すると、その効果はより高いものになります。
以下の記事でWebマーケティングの基礎を紹介していますので、こちらも参考にしてみてください。
まとめ
これまでリスティング広告の仕組みやメリットについて説明たしました。リスティング広告初心者の方も、この記事でなんとなくでも全体像がつかめたでしょうか?
リスティング広告は目立つ、すぐに広告が掲載できる、などSEOに比べてだれでも簡単に掲載を始めることはできます。
しかし、実際に運用を始めるとなると、ある程度の知識は必要となってきます。仮にリスティングの運用を外注に任せるにしても、知識がなければ、本当に上手く運用できているのか判断できません。
リスティングを始める前に、いま一度必ずリスティングの運用方法やリスクを勉強なさってください。
インターネットでも書店でも、リスティング広告についての勉強はできます。そのように十分知識を蓄え、可能なら既にリスティングで成功している方の経験などを学んでからリスティング広告をスタートされることをオススメいたします。