ステップメールとは?作り方と書き方、配信ツールのすべて【例文・事例あり】
企業の広報、マーケティング担当であれば日頃から自社の商品やキャンペーンの情報をメールで発信しているでしょう。
今回お伝えするステップメールはメールを用いたマーケティング手法の1つです。ユーザーのアドレス登録をきっかけに、あらかじめ用意したメールを配信するステップメールは、メルマガにはない効果的な点があります。
「はじめて聞くし、自社でも導入できるかな・・・?」と不安を抱えていても大丈夫です。今回の記事では、ステップメールの概要をわかりやすく説明した後に、具体的な書き方のポイントや例、メールの配信スタンドもご紹介します。
この記事を読めば、ステップメールを使ってあなたの会社の顧客とより強い信頼関係を築けるでしょう。
目次
そもそもステップメールとは何?
ステップメールはメールマーケティングの手法の一つですが、メールマーケティングにもいくつか種類があります。まずは今回のテーマである「ステップメール」とはどんなメールマーケティングの手法なのかの紹介です。
代表的なメールマーケティングの手法である「メルマガ」と比較しながらステップメールの特長やメリット・デメリットを確認して行きましょう。
メルマガとステップメールの違い
ステップメールを「メルマガ」と混同してしまう担当者も少なくありません。
しかし両者はまったく異なるメールマーケティングの手法です。
メルマガ
すでに配信をしている場合もあるかもしれませんが、まず「メルマガ」の特長を確認しましょう。メルマガは以下のような特長を持ったメールマーケティングの手法です。
・内容は、新商品の情報、キャンペーン情報、定期連絡など最新の情報
・読者が受信できるのは、登録した時点よりも後のメールのみ
・読者が退会申請をしない限り、永続的に配信され続ける
ステップメール
それに対して「ステップメール」は以下のような特長を持った手法です。
・メールの内容・タイミング・期間・回数は自由に設定が可能(シナリオ設計)
・読者は関心度の高いタイミングで情報を受け取る
・内容は数週間~数ヶ月程度で完結
このようにステップメールにはメルマガにはない多くの特長を持っています。
ステップメールのメリット・デメリット
それでは企業の広報やマーケティングにはステップメールを導入すべきなのでしょうか?ステップメールメリット・デメリットをみながら確認しましょう。
メリット
ステップメールには以下のようなメリットが期待できます。
工数の削減
ステップメールは、シナリオ設計やメール本文の作成に時間がかかるものの、一度設定を完了してしまえばあとは24時間自動で稼働します。あなたの会社がメルマガ登録者や商品購入者に対して都度フォローメールを送る場合、顧客一人一人にメールを作成して送信しなければなりません。ステップメールではこうした工数の削減が可能です。
潜在顧客の育成
ネットショッピングに抵抗も持つ人も多いため、はじめてあなたの会社のサイトを訪れたユーザーの中にはあなたの会社の商品・サービスを購入しない人もいるでしょう。
あなたの会社の商品・サービスがよほどブランド力を持っていれば話は別ですが、多くの企業はそうではありません。ステップメールを使用すれば自社のサイトやブログ以外でも、読者と接点を持つことが可能です。メールという場で読者をうまく教育することで、潜在顧客の層も巻き込んだ販売が可能になります。
デメリット
また、ステップメールには以下のようなデメリットもあります。
リスト集客
ステップメールを導入したいのであれば、顧客リストを持っていることが前提です。もしあなたの会社にまだ読者がいない、または読者が少ないという場合はリスト集めからスタートしなければなりません。
これはメルマガでも同じことです。
詳しくは下でも解説します。
シナリオ作成に手間がかかる
ステップメールを活用するためには、数回分の計算されたシナリオ設計と、メール本文を用意する必要があります。作業量は単発のメルマガよりも多くなり、難易度も高いと言えるでしょう。
このようにステップメールにはたくさんのメリットもありますが、逆にデメリットになる部分もあります。ただし、完璧なマーケティング手法というものはこの世に存在しません。デメリットはあって然るべきと言えるでしょう。
ステップメールを利用した方がよいビジネス
それではこうしたステップメールの性質を踏まえて、ステップメールを利用した方がよいビジネスを紹介します。
利用した方がよいビジネス
・商品/サービスが高額なビジネス
商品・サービスが高額の場合、それらの販売には顧客と信頼関係の構築が必要です。
サイトやブログの閲覧者はあなたの会社との接点をまだ多く持てていない状態です。
そのためサイト、ブログを訪問した中に潜在顧客がいたとしても信頼関係が構築できていなければ、その潜在顧客が商品・サービスの購入に至ることは少ないでしょう。
ステップメールは、サイト外でも顧客とコミュニケーションをとるメールマーケティングの手法なので、潜在顧客の育成に適しています。
・商品のクロスセル、アップセルがあるビジネス
関連商品・サービスや、上位商品・サービスとして販売できるものがあるビジネスの場合も、ステップメールが有効です。顧客の商品購入後も関係性を維持し続けることで、他商品のオファーが可能ですのでリスト一人あたりの全体の購入金額を高くできます。
利用しない方がよいビジネス
逆にステップメールの利用をオススメできないビジネスもあります。
それは、低単価で買い切りのビジネスです。
低単価の商品は、比較的購入にいたりやすいです。そのためステップメールを使わなくてもWEBサイト上などで商品を直接オファーできる場合もあります。商品/サービスが買い切りの場合は、顧客と長期的な関係性を構築するメリットが少なくなるので、ステップメールの工数を割く必要性も少なくなるのです。
ステップメールの効果を倍増させる作り方5つ
それでは、実際にステップメールでシナリオ作成をする時に必要な5つのポイントをご紹介します。シナリオ作成はステップメールのかなめなのでしっかりと身につけてください。
1.最初に全体のシナリオを作る
まず、ステップメールで達成する目的を決めてください。目的は商品購入や資料の申込みなどです。ステップメールの目的を決めたら、最初に全体のシナリオを作成します。このシナリオ作りを作り込むことがステップメールで効果を上げるために重要なポイントです。
その際、顧客ニーズや行動パターンを十分に想定した上で全体を何通にするのか、配信タイミング、各メールの内容を決め、最初に掲げた「目的」を達成できそうかシミュレーションしてみましょう。
2.商品・サービス売り込まず読者との信頼関係を構築
商品やサービスをおすすめしたいあまり、売り込みをしすぎないように注意してください。ステップメールは読者に狙ったアドレス登録(申込みや資料請求などの目的)を起こさせるためツールです。
狙ったアドレス登録を起こしてもらうためには、まず顧客の気持ちをよく考えた上で、その人達が欲しがる情報を提供することが大切です。
商品・サービスを紹介する時は、まず読者と信頼関係を構築し、その上で、ユーザーの悩みを解決する延長上で営業を入れるようにしてください。
3.1通につき1つのメッセージ
どんなに役に立つ情報でも詰め込みすぎてしまうと、余計な文章の多いメールになってしまいます。メール本文を書く際は、そのメールの目的を明確にして情報を絞り込み、1通につき1メッセージをこころがけましょう。
4.一貫性のある文章を書く
ステップメールは何通かのメールで読者にアプローチを行うマーケティング手法です。一つひとつのメールの内容は大事ですが、それぞれのメールに凝りすぎるあまり内容がバラけないように注意しましょう。ステップメールで高い成約率を上げるには、各メールで伝える内容の一貫性が大切です。
5.結果を分析・改善する
メールの開封率、リンクのクリック率、商品の成約率について各メールの数値データを確認してあらかじめ想定した「目的」が達成できているかを確認します。
目標が達成できていない場合は、結果を分析して改善し、また結果をみて分析するという流れを繰り替えすことが大切です。
はじめから完璧なステップメールを作れる人はいません。
PDCAを回しながら、より多くの読者に目的の行動を取ってもらえるようなステップメールを目指しましょう。
ステップメールのシナリオの書き方を紹介
シナリオ作成のポイントをお伝えしたので、ここからは実際の書き方の例をお伝えします。
お伝えをしたいと思うのですが、ステップメールのシナリオ作成は非常に奥が深いものなので、この記事だけではとても全容をお伝えしきれません。
実際の書き方を本格的に勉強したいのであれば以下で詳しく学ぶことができます。
効果が出るステップメールの書き方が学べる11ステップのページはこちら
1通目
件名:登録のお礼・自社紹介
本文:
こんにちは。株式会社△△のメール担当××です。この度は~~~~~~~~~の
メルマガにご登録いただきありがとうございました。
このメルマガでは~~~~~~のようなことが学べます。
2通目
件名:弊社の想い
本文:
こんにちは。株式会社△△のメール担当××です。弊社は創業○年、~~~~~~~~~のように考えて
事業を展開して参りました。
お取引をさせていただいたお客様は総勢○万名です。
多くのお客様の○○に関する悩みを見つめ続けて気づいたことがあります。
それは~~~ということです。
でも、~~~って難しいですよね。
明日は実際の方法を解説します。
お楽しみに!
3通目
件名:解決法、ノウハウなどの紹介
本文:
こんにちは。株式会社△△のメール担当××です。昨日もお話させていただきましたが、○○の解決には■■がおすすめです。
■■の具体的な方法は
~~~
~~~
~~~
~~~
~~~
~~~
などがあります。
ぜひ、実践してみてください!
明日は、■■についてさらに深く解説します。
4通目
件名:解決法、ノウハウなどの紹介
本文:
こんにちは。株式会社△△のメール担当××です。先日、■■をご紹介しました。
お試しいただけましたか?
実際に試された方の中で、
「~~~~が不安だな」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
実は、~~~~~は○○で解決できるのです。
○○というと~~~~と感じられる方もいるかもしれません。
ですが、弊社でご用意している×××プランであれば、
~~~~~になることなく■■を実現することが可能です。
×××については明日ご紹介します。
5通目
件名:商品・サービスについて
本文:
こんにちは。株式会社△△のメール担当××です。弊社の×××は○○でも紹介されている
新機能を搭載したものです。
すでに○人のお客様にご購入いただいており、
大変高評価をいただいております。
以上は一例です。
シナリオの作り方は千差万別なので、効果の高いステップメールの書き方を知りたい方は以下の教材で詳しく解説しています。
効果が出るステップメールの書き方が学べる11ステップのページはこちら
メルマガの読者がいない・読者を増やしたい時の対策
ここまでステップメールを実際に構築するための具体的な考え方を解説してきました。このように手のこんだ仕掛けを施すことで、ステップメールの効果は大きいものになるでしょう。
ただし、ステップメールを行うためには読者リストを持っていることが前提になります。もしあなたの企業が読者リストの獲得に悩んでいるなら・・・これからご紹介する方法がおすすめです。
メルマガのリストを集めるおすすめの方法
メルマガのリストはTwitter、Facebook、InstagramなどのSNSやGoogle、Yahooの広告など色々な方法で集めることができます。
メールアドレスを手に入れる方法は一つではありません。
その中で、弊社が一番おすすめしたい集客手法は「SEO集客」です。
SEO集客とは「検索エンジン」を用いた集客方法です。
Webサイトやブログを作成し、そこでメルマガ読者を集めます。
検索ユーザーは自発的に悩みや問題を検索窓に打ち込んで来るユーザーです。そのため他の集客方法に比べてあなたの顧客になりやすい読者を集めることが可能です。
つまり、検索ユーザーを集客できるサイトやブログを持つことは、あなたの会社の集客に大きく貢献してくれるのです。
ステップメール配信ツール
ステップメールの配信にはメルマガの配信ツールの「ステップメール機能」を利用して行います。ここからはステップメール機能を搭載している配信ツールをご紹介します。
無料の配信ツール
実は配信ツールには無料で使用できるものもあるのです。ここからは無料で使える配信ツールとその特長を紹介します。
エースメール
エースメールは月3万件、配信先の登録が1,000件まで無料で使用可能です。読者が100人の場合、1日1通送信すると上限に達してしまいます。小規模な運用向けです。
ワンステップメール
登録フォームの生成、シナリオ設定、アドレス管理と言った、ステップメールに必要な機能が完全無料で使用できます。夢のツールかと思いきや、登録画面がシンプルなので利用者の好みが分かれるかもしれません。
有料の配信ツール
あなたの会社ではすでに、何かしらのメール配信ツールをお使いかもしれません。
もし、まだ配信ツールをご契約されていない、または現在お使いの配信ツールにステップメール機能が搭載されていないようであればこれからご紹介する無料・有料の配信ツールを検討してみてください。
配配メール
配配メールは、定額で配信メールの回数、ステップメールの配信数を無制限に設定できます。エラー解析、開封率などの効果測定機能も完備されています。メールをテンプレート登録可能で、手間を省けるだけでなくデザイン性に優れたHTMLメールを作成可能です。
WiLLMail(ウィルメール)
ASPICクラウドアワード2015で先進技術賞を受賞したWiLLMail(ウィルメール)は、ステップメールは12種類の多様な分析が可能です。自動でレスポンシブ対応が可能なのでスマホ経由の読者が多いビジネスにも有効。配信のリスト設定を細かく行えるためユーザーのパーソナルな分析・配信が可能です。
AutoBiz(オートビズ)
AutoBiz(オートビズ)はセキュリティの高さに定評があります。メールがスパムメールに判定されないような機能を備えているため高い到達率が期待できます。ステップメールのリピート機能など細かい設定が可能です。
オレンジメール
オレンジメールは8年間で1万4,000件以上の導入実績がある大手メール配信スタンドです。簡単操作と豊富な機能。初心者がメールを作成しやすいように動画マニュアルなどのサポートが充実しています。無料期間は6ヶ月で100アドレスまで登録可能。配信数、シナリオ数に制限がない定額プランでも低価格で高機能な分析が可能です。
メールdeコネクト
HTMLメールの設定が簡単なのではじめてメール配信を行う担当者でも簡単に設定できます。また、クラウド上に登録情報がアップされるため顧客情報の登録を自動で行えます。初期費用無料、無料期間は1ヶ月で登録者10万人まで利用可能です。
アスメル
10年の実績を持つアスメルは、日本ではじめて使い放題を実現した老舗メールスタンドです。初期費用は15,750円と少々高額ですが、月額3,333円で配信数、読者数、ストーリー数に関係なく使い放題。
エキスパ
エキスパートメールは、共有サーバーという仕組みでほぼ最安値に近い低価格を実現している配信スタンドです。シンプルかつ簡単に操作できるように作られており、2万社以上の企業に導入実績があります。
ステップメール配信ツールの比較
上でご紹介した配信ツールはどれも用途によってはおすすめ。
ここからは企業担当者におすすめしたい有料ツールを比較します。
サービス名 | 配配メール | WillMail | AutoBiz | オレンジメール | メールdeコネクト | アスメル | エキスパ |
おすすめ度 | ☆ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ◎ | ○ |
月額料金 | 10,000円~ | 4,000円~ | 1,940円~ | 2,480円~ | オプション有料 | 3,333円 | 2,970円~ |
無料トライアル | あり | あり | なし | あり | あり | なし | なし |
※表は横にスクロールが可能です。
オレンジメールやアスメルは低価格で実績もあるため、企業でも十分な利用が可能です。数万件になるような大企業の運用であれば少々値段が上がりますが、配配メールを使用するとよいでしょう。
まとめ
今回は企業担当者に向けて、ステップメールというマーケティング手法や書き方の具体例をご紹介しました。これではじめてステップメールを知った担当者でも、明確なイメージを持って日々の業務に当たれると思います。
また、後半ではステップメールの配信スタンドもご紹介しました。現在ステップメールの配信スタンドをご契約されていない場合は、そちらをご検討ください。
ステップメールを使いこなせれば、通常のメルマガ以上に、効率化や潜在顧客の教育ができる優れたマーケティング手法です。ぜひ、結果につながるシナリオを作って売上につなげてください。
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