逆SEOとは?6つの対策方法と依頼時の注意点を徹底解説
B!
SEOで検索順位を上げる方法の逆が、検索順位を下げる“逆SEO”です。
ネットやSNSの発展とともに、誹謗中傷などの書きこみが増えました。
もともとは誹謗中傷対策だった逆SEOについて、手法や法律的な問題を考えて「業者」と「弁護士」どちらに依頼するのがよいのかを徹底解説します。
目次
逆SEO対策とは
対象とするサイトの検索順位を下げる方法です。
● 逆SEOは、あなたのサイトを検索結果で上位にするために、他のサイトの検索順位を下げる。
● あなたにとって、ネガティブな情報(誹謗中傷)を掲載しているサイトの検索順位を下げる。
このような目的のためにおこなわれます。
SEOとは、
SEO(Search Engine Optimization、サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)はGoogleなどの検索結果で上位に表示させることを目的としています。
仕組みを理解しよう!元々は誹謗中傷対策で誕生した手法
最近はだれでも情報発信ができるようになり、企業や個人への悪質なコメントや、誹謗中傷が増えています。
誹謗中傷を受けたとき、サイト管理者に対して削除をお願いするのが一般的です。
しかし、サイト管理者が不明だったり、連絡先が明記されていなかったり、削除依頼を無視される場合もあります。
逆SEO対策は、削除ができない場合に、企業や個人の誹謗中傷サイトを人の目につかないようにします。
しかし、内容によっては、「言論の自由」などを理由に削除できない場合もあります。
「忘れられる権利」という言葉を聞いたことありますか?
忘れられる権利とは、個人や企業に犯罪歴がある場合、関連するニュースがネットで流れてしまうと削除がむずかしく数十年たってもニュース記事を読むことができてしまいます。
このような個人や企業に関係するネット上の情報を、検索結果から削除するようにGoogleなどの検索事業者に要請する権利のことをいいます。
近年、忘れられる権利に関する裁判が増えています。
平成29年1月31日にある事件に対する最高裁判所の判断が下されました。
このケースでは、過去にある男性が児童買春・ポルノ禁止法違反罪によって50万円の罰金刑を受けましたが、事件後3年が経過してもまだ実名と住所で検索すると、犯罪に関する記事が表示されていました。
そこで男性は、「人格権を侵害されている」として、さいたま地方裁判所に対し、その検索結果の削除を求める仮処分を申し立てました。
さいたま地方裁判所の決定(平成26年12月22日)
忘れられる権利を認めて、男性の逮捕歴を削除するよう命令を下す。
東京高等裁判所の決定(平成28年7月12日)
東京高裁の決定では、「罰金を納付してから5年以内の現段階では、いまだ公共性は失われていない」と判断されています。
そして、忘れられる権利については「名誉権やプライバシー権に基づく差し止め請求と同じものであり、忘れられる権利として独立して判断する必要がない」とも指摘しています。
このようなことからすると、東京高裁は、忘れられる権利そのものを否定したものと言えます。
最高裁判所の決定(平成29年1月31日)
最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)は1日までに、「男性の逮捕歴は公共の利害に関する」として削除を認めない決定をした。
東京高裁は、「忘れられる権利」そのものを否定したものになり、最高裁判所もこの決定を認めた内容になりました。
「忘れられる権利」 に関する削除依頼は、今後も増える可能性があります。
しかし、裁判所の決定だと現時点では、「忘れられる権利」を根拠にした削除は認められないことになっています。
削除できない場合、人の目につかないようにする逆SEOのニーズがますます高まりそうです。
引用:ネット誹謗中傷弁護士相談Café ネット誹謗中傷や風評被害に遭ったかたや、2ちゃんねる削除依頼をおこないたい人のお役立ち情報でサポートする情報ポータルサイトです。
6つの逆SEOの方法
1.特定のキーワードで対象となるサイト(ページ)より上位表示させる
例えば「副業 サラリーマン」というキーワードで上位表示されているページなら「副業 サラリーマン」で上位表示させるコンテンツを作ります。
さらに「副業 サラリーマン 税金」、「副業 サラリーマン 方法」など関連するキーワードも上位にできるように仕込む方法です。
2.対象となるサイトに低評価の被リンクを貼る
ペラページなど、googleが低評価と判断するページを作成します。
そこから対象となるサイトに大量の被リンクを貼ることで評価が下がり、検索結果を落とす方法です。
低評価と判断するポイントは、
● 自動で大量のリンクを生成する。
● 隠しテキストでリンクを出す。
● キーワードばかりで、内容がないページ。
● やたらと広告が多い。
● 内容が他のサイトからのコピー。
● 同一IPアドレスまたは、同じドメインからのリンク
● 同じ内容のアンカーテキストのリンク
スパムとよばれる行為で、googleアルゴリズム(ペンギンアップデート、パンダアップデート)からペナルティをうける対象になります。
3.対象となるサイトのコピーページを大量に作る
同じ内容のコンテンツだと、検索エンジンがスパムと判断する場合があります。
結果的に対象サイトの評価を下げて検索結果を落とす方法です。
4.対象となるサイトをクラッキングする
クラッキングとは、悪用目的で対象サイトのシステムへ不正侵入して、ウイルスなどを使って破壊、改ざんさせる方法です。悪意のあるハッキングです。
参考:Wikipedia
ウイルスを仕込み、危険なサイトであると検索エンジンに評価をさせます。そして、検索結果を落とす方法です。
5.検索エンジンに不正なサイトとして申請する
対象となるサイトを不正なサイトとして申請します。
承認されるとインデックスから削除されるので、検索結果に表示されなくなります。
6.対象サイトのライバルサイトへ良質な被リンクを貼る
良質な被リンクを対象サイトのライバルサイトに送り、検索順位を上げます。
これにより、対象サイトが相対的に検索順位を落とします。
1、6以外はブラックな手法なのでモラルの問題やペナルティの恐れがあります。
逆SEOはブラックな手法でペナルティになる恐れあり
逆SEOはネット社会での誹謗中傷が増えていくのと同じように、ニーズも上がっています。
逆SEOの手法はほとんどがブラックな方法で、googleのペナルティはもちろん、犯罪になる場合もあります。
逆SEOを専門にあつかう業者も増えてきており、「弁護士法に違反しているのでは?」と問題になっています。
そして、2017年2月20日、ネット情報の削除代行は「非弁行為」になると東京地裁で判決がでました。
非弁行為とは、
弁護士法72条が禁止する弁護士でない者が報酬目的で行う法律事務の取扱い行為又は訴訟事件や債務整理事件等の周旋行為を指す。
インターネット上に書き込まれた誹謗中傷などの削除を代行する業者に対して、依頼者の男性が支払った代金の返還を求めた訴訟の判決が2月20日、東京地裁であった。
原克也裁判長は、ウェブサイトの運営者に誹謗中傷などの削除を求めることは、弁護士法が弁護士以外が取り扱うことを禁じた「非弁行為」にあたるとして、契約が無効であると判断。業者に対して、代金約50万円を返還するよう命じた。
今回の判決は、削除行為を非弁行為と認めた初めての判断だといわれている。
中略
今回の判決によって、”実際に記事が消える”サービスはすべて違法とされる可能性がきわめて高くなったと言えるでしょう。
引用:弁護士ドットコムNEWS 無料法律相談や弁護士、法律事務所の検索にも便利です。
逆SEO業者と弁護士のおこなう削除との違い
ネット情報の削除代行は「非弁行為」になると、裁判所で判決がありました。今後逆SEO業者は選択を迫られるでしょう。
スパムと判断されるような手法で業務をおこなっていた場合、「廃業する」か、「クリーンな手法でおこなう」かになります。
もちろん、元々クリーンな手法で逆SEOをおこなっている業者は関係ありません。弁護士事務所と提携して業務拡大もできるでしょう。
誹謗中傷の書き込みは、原則「名誉毀損」として弁護士による法的削除が根本的な解決策になるでしょう。
しかし、名誉毀損にあたらない書き込みや、運営者がはっきりしない場合、法的な手段がとれません。
このような場合、逆SEOをおこなうことになります。
弁護士による削除の方法
法的な手段で対象サイトを削除していきます。
企業なら「◯△□株式会社」、「◯△□株式会社 評判」、「◯△□株式会社 2ch」などの検索キーワードではなく、サイト自体を消滅させます。
逆SEO対策だと、サイトの検索順位を下げる方法です。サイトURLをSNSや2chに書き込みされると閲覧されてしまいます。
さらに弁護士に依頼すると、サイト運営者の情報開示を裁判所に訴えることもでき、損害賠償請求も可能になります。
逆SEO業者の選び方、手法を教えない業者は危険
逆SEOはブラックな手法の場合が多いです。
依頼する場合は、しっかり信頼できる業者を選びたいです。
「逆SEOの手法はどうするのか?」はっきり答えられない業者は悪徳業者かもしれません。
ほかにも、
● 過去の実績を答えられない。
● 「成功報酬型で結果が出なければ0円」など、甘い言葉でつけこんでくる。
● 「今すぐ対策しなければ取り返しがつかない」など、不安をあおる。
上記に該当する業者は、注意したほうがよいでしょう。
● 信頼できる実績。
● オーガニック検索で上位表示できている。(SEO対策が上手)
● 費用がわかりやすい。
上記に該当する業者は、信頼度は高いでしょう。
信頼できる業者が見つかっても気になるのは費用ですよね。
逆SEO業者の費用の相場
業者によって費用がまちまちです。着手金(初期費用)+月額費用というパターンが多いようです。
手法によって料金が変動するためと考えられます。
● サイトやブログを新規で作成するためのドメイン取得、サーバー費用、制作代。
● 検索結果を安定させるメンテナンス作業。
● SNSの活用。
A社
個人名 | 月3万円~ |
---|---|
法人名、企業名、団体名 病院・医療機関名 店舗名、屋号 |
月5万円~ |
B社
初期費用 | 60万円(税別) |
---|---|
月額費用 | 30万円~(税別) |
C社
初期費用 | 10万円(税別) |
---|---|
月額費用 | 3万円~(税別) |
D社
着手金 | 15万円(税別) |
---|---|
月額費用 | 3万円(税別)24か月契約 |
データ引用:ネット誹謗中傷弁護士相談Café
Googleのアルゴリズムの進化とともに逆SEOは効かなくなる?
Googleのアルゴリズムは日ごとに進化しています。
逆SEOの手法はほとんどがブラックな手法です。
Googleアルゴリズムの進化にともない、ブラックな手法は効果がなくなってくると予想できます。
通常のSEO対策も、“良質なコンテンツ”を提供する必要があります。被リンクで上位表示させる手法は効果がなくなりつつあります。
大量の低品質な被リンクを対象サイトに貼る行為に関しては、効果がなくなるでしょう。
Googleの理念Googleが掲げる10の事実のひとつに、“ユーザーの利便性が何よりも第一“と掲載されています。
ユーザーファーストで運営されているサイトの場合、もし逆SEOを受けても順位が下がることはないでしょう。このようなサイトは弁護士に削除を依頼することになります。
逆SEO業者より、ネットにくわしい弁護士への相談が増加していくでしょう。
まとめ
ネットやSNSが発展して、誰もが情報発信できるようになりました。
それにともない、誹謗中傷や風評被害が増加しています。
逆SEOとは、誹謗中傷をしているサイトの検索順位を下げる方法です。
逆SEOの手法は、6つの方法に分類できます。
1.特定のキーワードで対象となるサイト(ページ)より上位表示させる。
2.対象となるサイトに低評価の被リンクを貼る。
3.対象となるサイトのコピーページを大量に作る。
4.対象となるサイトをクラッキングする。
5.検索エンジンに不正なサイトとして申請する。
6.対象サイトのライバルサイトへ良質な被リンクを貼る。
しかし、逆SEOはブラックな手法でペナルティになる恐れもあるので注意が必要です。
逆SEO業者に依頼する場合、手法を教えない業者は危険です。
逆SEOの費用も通常のSEO対策に比べると高いので、慎重に選ぶ必要があります。
Googleのアルゴリズムの進化とともに逆SEOという手法は効かなくなる可能性が高いです。
まずは、弁護士に相談するとよいでしょう。
裁判によって、逆SEO対策は非弁行為として判決がでました。
誹謗中傷された場合、ホワイトな手法でおこなう逆SEOか、弁護士に依頼するのがよいでしょう。
通常のSEOをもっと知りたい方は以下の記事もまとめてありますので、参考にしてください。
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